離婚を申し出た政略妻は、キャリア官僚の独占愛に甘く溶かされそうです
とりあえず夫婦の寝室に引っ込み、クローゼットの脇に置かれた姿見の前に立つ。
身に着けているのは、キャミソールワンピースとガウンがセットになったコットンルームウエア。
ガーリーなアイスクリーム柄がお気に入りだが、前から見ても横から見ても斜めから見ても、やはり胸はぺたんこだ。バストアップ効果を期待して毎日ナイトブラを着けているけれど、まったく効果なし。
はぁ、とため息をつき、キングサイズのベッドに倒れ込む。いつもこのベッドで真紘さんと一緒に寝ているものの、文字通り寝るだけ。忙しい彼の帰りは遅いことが多く、私が先に落ちているパターンが多い。朝は同じくらいに起きるか、彼の方が早起きだ。
真紘さんは私より激務なはずのはずなのにいつも爽やかで、「いってきます」と出ていく前に、私の頬に軽いキスをする。
今までの私たちにとっては、それが一番のスキンシップだった。だけど、今夜はそれ以上の領域に飛び込もうとしているんだ……。
羞恥に耐えきれず、枕に顔を押し付けて足をばたつかせる。