離婚を申し出た政略妻は、キャリア官僚の独占愛に甘く溶かされそうです
「さっき、確認するのを忘れたんだけど」
話しながら、頬にスッと手があてられる。真紘さんの顔と、嗅ぎ慣れたシャンプーの香りが迫ってきて、呼吸が止まりそうだ。
「最後までちゃんとできたら、離婚はナシってことでいい?」
綺麗な顔をこんなに接近させて聞くのはずるいと思う。思考が正常に働かず、イエス以外の答えが浮かばない。
観念したように「はい」と頷くと、彼は小さく微笑んで、優しく唇を奪った。緊張を溶かすようにゆっくり、そして段々と深くなるキスを繰り返しながら、私はベッドに沈められる。
するするとガウンを脱がされ、露わになった鎖骨や肩に彼の唇や舌が這う。くすぐったいような感触が、じわじわと甘い熱に変わっていく。
しかし、仰向けの状態では重力に負けた胸がますます貧相な形になるのが経験上わかっている。
真紘さんが見たらどう思うのかがやっぱり怖くて、ワンピースの肩紐に手を掛けようとする彼の手を思わずギュッと掴んで制してしまう。