離婚を申し出た政略妻は、キャリア官僚の独占愛に甘く溶かされそうです
社長は将来的に受付に社員を置くことをやめ、受付業務のすべてをテンマくんに任せたいそう。つまり、私や雨音さんは、いずれ配置換えになる。
私は入社以来受付しかやったことがないしこの仕事が好きなので、そうなった場合、自分がどこに配属されたいのか、まだよくわからない。
もちろん、希望があってもそれが叶うとは限らないけれど……。
漠然とした不安を抱きつつ、パソコンを開く。デスクトップに並んだファイルから今日の日付の来社予定表を開き、一日の流れを頭に入れるのだった。
昼休みになると、私と雨音さんはテンマくんに仕事を任せて、三十九階の社員食堂へ移動した。
本来ならひとりずつ交代で休憩を取らなければならないところだが、テンマくんのおかげで私たちはいつも一緒にランチができる。
社員食堂に着くと、ビュッフェ形式でカウンターに並ぶ料理を思い思いに取り、窓際の席で雨音さんと向かい合う。
いつも和食中心のおかずばかり選ぶ私とは対照的に、雨音さんのお盆にはオムレツやハンバーグの皿、デザートのプリンなどが並んでいる。