再愛婚~別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています~
 途中にある東屋で星を眺め、キスをした思い出も蘇ってしまってドキドキしてしまう。

 ショッピングモールで買い物をし、ボーリングもした。
 そのあとは、付き合っている頃によく行っていた洋食屋さんで夜ご飯を食べ、こうして思い出の川辺にやってきたのだ。

 恋人同士だった頃を思い出すように、色々な場所へと行った。
 そのたびに当時を思い出し、懐かしくて涙が零れてしまいそうになったのは内緒だ。

 六年のブランクがあったのが嘘のように、彼の隣にいるのが当然のように思えてしまう。
 結局、ずっと好きだった相手だ。そばにいるだけでドキドキするし、嬉しくなる。

 もっとそばにいたい。ずっとずっと彼の近くにいて、こうして手を繋いでいてほしい。
 でも、それが難しいことは自分が一番よくわかっている。
 真綾は切なさと苦しさに合いまみれながらも、その手を離すことができずにいた。

 手を繋ぐのが当然。そんなふうに思うほど、今日一日ずっと手を繋いでいたかもしれない。
 お互いの熱を共有し、ますます離れがたくなってしまう。

 鈴虫だろうか。夜の川辺からは、虫の声が静かに聞こえてくる。
< 171 / 224 >

この作品をシェア

pagetop