再愛婚~別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています~
 あれだけヒーロー戦隊ショップに行きたがっていた幹太のことである。
 お会計の時間も我慢できなくて一人でショップに行ってしまった可能性が高い。
 
 サーッと血の気が引いていく。とにかく、幹太を探し出すのが先決だ。
 しかし、この広いショッピングモールである。ガイドを手にしてヒーロー戦隊ショップをチェックしていたとはいえ、幹太一人で辿り着けるものではないだろう。
 
 それも、ここからヒーロー戦隊ショップに行く方法は何通りもある。
 どの道を使って向かったのかわからない以上、むやみに動くのは危険だ。見失う可能性が高い。
 
 でも、ここでジッとしてもいられない。
 先ほど買った服が入ったショップバッグをギュッと握りしめ、ヒーロー戦隊ショップへと足早に向かう。
 
 向かう途中も、幹太らしき人物がいないか。注意しながら歩みを進める。
 
 今日は土曜日だ。休日で人も多い。それも、ファミリー層がとても多くて、幹太と似たような背格好の子も多かった。
 見つけた、と安堵した途端、違う子だったということを何度も繰り返す。
 
< 28 / 224 >

この作品をシェア

pagetop