再愛婚~別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています~
 ヤリ手弁護士の通り名は本当で、緻密な計算を元に裏取りも地道に行う、弁の立つ弁護士として活躍していた。
 
 スラリとした長身で、甘いマスク。クールなところもモテる要素の一つだろう。
 仕事中の彼は、少しだけ長めの前髪を後ろに撫でつけていて、デキる男といった雰囲気。
 現にデキる男なのだから、誰もが一目置いていた。それはもちろん、真綾もだった。
 
 彼との出会いは、大学のサークルだ。当時、真綾が入っていたバレーボールサークルで知り合ったのである。
 サークルといえどゴリゴリの体育会系で練習も頻繁に行われていたし、練習試合なども積極的に行っているサークルだ。
 先輩後輩関係も良好で、練習などにはOBやOGも参加したりと、活発に活動をしていた。そのOBに、央太がいたのである。
 
 弁護士という忙しい仕事をしながら、後輩の手助けをしてくれる頼りがいある先輩。
 真綾にとって彼は、最初そんな立ち位置だった。
 
 しかし、央太はよく言えばクール、悪く言えば愛想がない。特に女子とは一線を引くような態度を取っていた。
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