魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました
 アベルヘルセと呼ばれた彼は、双子から私に視線を戻すと、困ったように苦笑する。

「騒がしくてすまない。このふたりはキールとパセットだ。目の色が淡い橙なのがキール、濃い黄色がパセットだな。俺も目を隠されたら判別できない」

 様づけで呼ばれているのに、肩をすくめる姿には親近感を覚えた。

「改めて、俺はアベルヘルセ。アベルでいい」

「私はリネットです。もうちょっとでドラゴンに食べられるところでした。アベルさんはお強いんですね」

「アベルでいいと言っているのに。敬語もやめてくれ。そういうのはこいつらだけで充分だ」

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