魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました
「ああ、もう。だから適当にごまかそうとしたのに。──リネット、気にしないでくれ。俺は本当にただの……ただの、なんだ? ともかく、気を遣わなくていいから」

「そう言われましても」

「今は別に国を背負っているわけじゃない。たまたま、国境付近に妙な影が見えたから様子を見に来ただけなんだ。冒険者と変わらない」

 キールさんとパセットさんが渋い顔をしていることに、この人はまったく気づいていないようだ。

「王子殿下に対して、気安く話しかけるわけにはいきません。ましてや、助けていただいたんです。恐れ多くて、そんなこと」

「わかった。そこまで言うならいい。──まったく、キールのせいだぞ」

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