魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました
「さっきから思っていたんだが、君は錬金術に詳しいな。まさか君も──」

「パセット!」

 アベル王子の言葉をさえぎるように、キールさんが悲鳴に似た声をあげる。

 解体中、離れた位置で座っていたパセットさんが地面に倒れていた。

 王子と一緒に私もそばに向かうと、顔色が非常に悪い。

 パセットさんが手で押さえ続けている手を、キールさんがどけた。どっと鮮血があふれて、地面を濁った色に変えていく。

どうやらかなり深い怪我をしているようだ。黒い服を着ているせいで気づかなかった。

「お前、いつこんな怪我を」

 アベル王子が傍らに膝をついて、浅い息をするパセットさんに問う。

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