魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました
 今まで、メルヴィル家では異端者だと蔑まれてきた。でも私は自分を魔法師ではなく、ずっと錬金術師と言いたかった。

 言葉にして初めて、自分が心の奥底に抱いていた願望を知る。

「私は錬金術師です。錬金術を究めるために、ラスヘイムへ向かうところでした」

 今度は声を震わせずに告げ、まっすぐ前を向く。

 アベル王子は私をじっと見つめてから、すぐに破顔した。

「ここで出会えたのは運命だな。ぜひ、俺の弟に会ってくれ」


 アベル王子のおかげで、私は身分証明書を必要とせず、ラスヘイムに入国できた。

 途中で双子の騎士と別れ、なぜか城を離れて王都付近にある森に立ち入る。

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