魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました
 たしかにアベルの心配はもっともだ。突然、他国の女性に好待遇を与えたとなったら、特別な関係なのではと邪推されかねない。

「本人もこう言ってる。僕も他人をこの塔に入れるのは嫌だ」

「だが、錬金術師だ。お前も手伝いが必要だと言っていただろう?」

 ノインはアベルの言葉を聞いてぐっと詰まった。

「……ひとりでやれることには限界があると言っただけだ」

「つまり、優秀な錬金術師がもうひとりいればいい。違うか? 俺だって、大事な弟が国のために寝る間も惜しんで働いているのは嫌だ」

「ちゃんと寝てるし、お前が言うほど苦労もしてない」

 さっきよりもノインの声に力が入っていない。

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