一度は消えた恋ですが――冷徹御曹司は想い続けた花嫁に何度でも愛を放つ
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匡はリビングの広い窓越しに庭を見て、呆れていた。
珍しく早く帰ったので紗羽を映画のレイトショーにでも誘おうかと思ったら、姿が見えない。
三船に聞いたら庭で水遊びをしているという。
「水遊び?」
「はい。楽しそうでいらっしゃいますよ」
クスクスと三船が笑うのでつられて庭を見ると、ピンクのタンクトップにデニムのショートパンツ姿の紗羽が水やりをしている。
「スプリンクラーの調子が悪いので、紗羽さんが……」
三船も苦笑している。あそこまで楽しそうに水やりをするとは思っていなかったようだ。
匡が見ているとも知らずに、ホースから高く水を飛ばそうとしては失敗して自分もかぶっている。
なにが嬉しいのか、ひとりで大笑いしている。
「びしょ濡れじゃあないか……」
「まあ、夏でございますから」
三船は夕食の支度があるからと、キッチンに籠ってしまった。
匡はため息をつきながら上着を脱ぐと、リビングから掃き出し窓を抜けてテラスに出た。
サンダルを履くと紗羽のいる方へ歩き出した。
やめさせようとうしろから紗羽に近づいたのだが、すぐにその行動を後悔する羽目になった。
肩や腕や長い素足をむき出しにして、水遊びに興じる紗羽は健康な色香に溢れていたのだ。