記憶喪失のお姫様は冒険者になりました

📖私だけのお嬢様📖


ミルフィーside

私の名はミルフィー。
両親に早くに捨てられ、行くあてがない私を拾ってくださったのが今、私が仕えているお嬢様だ。
お嬢様はこの国の第1皇女 シュティーナ・ウル・キャベン様だ。
『貴方に新しい名を与えるわ。新しい名は……ミルフィー』
お嬢様は私に新しい名を与えてくれた。
両親には名を呼んでもらったことがないため、私は名前がわからなかった。
それを知ったお嬢様は私に名を与えてくれたのだ。
とても優しく、笑顔が素敵なお方だ。
私はお嬢様に命をかけて仕えようと心に決めた。

『シュティーナ、この成績で満足なの?』
『シュティーナ!剣術がまだまだだ!もっと鍛えろ!』
『シュティー、魔法が全然つかいこなせてないよ!』
『…はい』
お嬢様に仕えてから早くも8年。
その8年の間、私は1度もお嬢様が褒められたところを見たことはなかった。
『もっと頑張らなきゃ…』
お嬢様はそれでも頑張っている。
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