シークレットベビー~初めまして、愛している。記憶喪失からはじまる二度目の結婚生活は三人で~
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理沙の期待を一身に背負い、『ジュテーム東京』の足を運んだ。

婚活パーティーの相場は男性の方が値段が高く、女性の方が安く設定されているのが特徴。
今回のパーティーは和洋折衷のビュッフェ形式のドリンク付きだから、普通のパーティーよりも食事が付いている値段が高く設定されているよう。
参加者が急ぎ足で白亜の建物に入っていく中。

パーティー初参加の私の足取りは何だか遅かった。周りを巻き込んで念入りに準備して気合を入れてここまで来たのに、土壇場で尻込みしてしまっていた。

落ち着け落ち着け
私を足を止めて、緊張で高鳴った鼓動を静める。

そして、ようやく受付席に辿り着いた私は受付を済ませ、コロナ対策の手指の消毒を済ませて、建物の奥に入っていく。

「!!?」

会場の奥のホールへと長い大理石の廊下を歩いていた。

慣れない踵の高いヒール靴。

踵が大理石に滑り、扱けそうになった。
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