エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない
「いえ……、お、遅くなってごめんなさい」

 口調も少しだけだが、落ち着いたものになっただろう。

 電話の向こうの声も、安心したような響きを帯びる。

『いや。連絡をくれただけで嬉しいよ』

 そう言ってくれた。

 梓はますます安堵する。

 きっと大丈夫だろうと思えた。

 ちゃんと話ができるだろうと。

 いい方向へ行くかはわからなくても、ちゃんと向き合うことができるだろう。

 ごく、と唾を飲んで、梓は切り出した。

「あの……お返事なんですけど……」

『ああ』

 和臣は単に受け止める相づちを打つ。

 梓が余計にどきどきしてきてしまうほど、落ち着いていた。
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