エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない
「はい。和臣さん?」

『ああ、梓。急にすまない』

「いいえ。どうしたの?」

 そう言われた声を聞いただけで、梓はわかってしまった。

 あまり良くないほうの連絡だ。

「パパ? パパから?」

 下のほうから和が期待の声で呼ぶのを制しながら、梓は和臣と話をした。

 内容は『急な仕事が入ったから遅くなる』だった。

 こういう仕事だ。

 仕方がないとはいえ、ちょっと、本当にちょっとだけではあるが、寂しくなってしまう。

 そんなことは和臣にも和にも悪いから、言いやしないけれど。

『ごめんな、この間もあったのに』

 和臣の声は申し訳なさそうだった。

 確かに最近よく起こる。

 だがそれだって仕方のないこと。

 今となっては、梓と和のためという意味でも和臣が頑張って働いてくれているのだから。
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