エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない
「ううん。ご飯、取っておいていい?」

『ああ。遅くなるけど、うちで食べたいかな』

「わかった。用意しておくね」

 そんなやり取りのあと、下のほうから「わたしも、わたしも」とねだる和に電話を代わった。

 和臣と話をした和は、「ええーっ!」とはっきり寂しい、不満だ、という顔になったけれど、どうやら電話の向こうの和臣がなだめてくれたようだった。

「約束だよ!」と言って、大人しくなる。

 それで電話は終わった。

 切れたスマホを見て、梓は独りだったらため息をついていただろう気持ちになってしまう。

 梓がため息にしなかった理由の存在、和は素直に膨れていた。

「目玉焼き、作ってあげたかったぁ……」

 和の一番大きな不満はそれのようだ。

 帰り道にずっと楽しみにしていたから、そうだろう。
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