エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない
 和臣が顔を歪めるのが、視界の端にちらりと見えた。

 その表情は必死で、心から梓に謝りたいと思っているのがよくわかって、梓の胸にまたちくりと痛みを生んだ。

「……和臣さんは、なにをお望みなんですか?」

 口に出したのは、少し意地が悪かったかもしれない。

 なにを言っても答えは「ごめんなさい」だと言ったのに、内容を聞くなんて。

 でももうこのやりとりは不毛なのだ。それなら進めるしかない。

「……受け入れてくれるかは梓の気持ち次第だが、謝る気持ちを伝えさせてほしい」

 和臣はちょっと黙って、言った。

 内容は曖昧だった。

 でも梓にはなんとなく伝わってしまった。

 『謝る気持ち』が指しているのは、色々あるだろう。

 例えば……。
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