殿下は殿下の心のままになさってください。
***


「どうして! どうしてわたくしの邪魔ばかりするのよ!」


 それから数日後のこと、わたしはカトレアから呼び出しを受け、裏庭に連れ出されていた。


「邪魔って、何が?」


 いい加減色々面倒くさい。わたしは深々とため息を吐いた。


「貴女も、このゲームをプレイしたんでしょう! 見てたら分かるわ。わたくしのことをいつも忌々しそうな目で見ているし」

「忌々しいというよりは迷惑です。面倒です。ヴァージル殿下と結ばれたいなら、どうぞ勝手になさってください。わたしは止めませんから。
大体、わたしに絡まなくたって、ヴァージル殿下のことは攻略できるでしょう?」

「それじゃ、ちっとも楽しくないじゃありませんか!」

「…………はぁ?」


 カトレアが言い放ったのは、これまでで一番訳のわからないセリフだった。
 彼女は顔を真っ赤に染め、唇をグッと引き結んでいる。


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