【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
今まで誰も信用したことがなかったが、クラレンスの言葉は不思議と信じられる。
カトリーナが「お願いします」と返事をしようとした時だった。
荒く鼻息を吐き出しているニナが「もう見ていられません!」と顔を出す。


「クラレンス殿下ってば、そこは〝俺が幸せにしてやる〟じゃないのですか!?」

「ニナ、これ以上カトリーナの前で余計なことを言うな!」

「……?」

「モタモタしていると、横から掻っ攫われるのはロマンス小説ではよくあるパターンですよ!?」

「……っ、わかっている!」

「わかっているのならどうしてお伝えしないですか!一緒に食事をしたいのなら素直にそうおっしゃればいいのです。俺がお前を守ってやるくらい言わないと伝わりませんよ!?」

「~~~~っ!」

「???」


ニナはいつものように早口でクラレンスを責め立てている。
カトリーナはクラレンスとニナの言い争う姿を見て戸惑うばかりだ。
ゴーンがフォローするように「いつものことですから」と言って、カトリーナの肩に手を置いた。

クラレンスは額に手を当てて、ため息を吐いている。
ニナは不満そうにしているが、何故だか嬉しそうでもあった。
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