【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
玄関から聞こえるニナとゴーンの言葉にカトリーナは驚いていた。
どうやらクラレンスの母親でこの国の国母である王妃と、弟のオリバーがお忍びでやってきたようだ。

応接間に二人を通して、カトリーナは紅茶を用意したワゴンわ持って扉の外に立っていた。
ニナが扉から出てくると、カトリーナは「準備しておきました」と言って声を掛ける。
ニナの驚いた顔を見て余計なことをしてしまっただろうかと心配していたが、ニナはカトリーナの手を掴んでブンブンと振って喜んでいる。


「ああ、さすがです!カトリーナ様、ありがとうございます!」

「いえ」

「──カトリーナ!?今、カトリーナと言ったわね!そこにいるのっ!?」


王妃がカトリーナの名前を聞いた途端にこちらに近づいてくる。
扉が勢いよく開いたことでカトリーナは肩を揺らした。
そこにはクラレンスに似た美しい女性が立っていて、カトリーナにグッと顔を近づけた。
カトリーナは無意識に一歩後退する。
迫力がある威圧感はクラレンスによく似ているような気がした。
暫くカトリーナを見つめた後に、スッと目が細まった。
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