【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
グラスが床に落ちて砕け散ってしまう。
グラスの中に入っていた中身の液体が濃い紫色だったため、アリーリエの薄ピンク色のドレスが汚れてしまう。
グラスがぶつかったせいで額が痛むのか、アリーリエが手を頭に当てながらフラリとよろめいた。

つい感情に任せてやってしまった。シャルルは小さく声を漏らす。


「ぁ……」

「キャアアアッ!アリーリエ様ぁ」

「アリーリエ様っ!大丈夫ですかっ」

「……っ!」


令嬢達の悲鳴が会場に響く。
騒ぎを聞きつけてかオリバーがアリーリエの元に駆けつけてくる。
その姿を見てシャルルは瞬時に身を守らなければと思い、困惑した表情を作り、口元に手を当ててから瞳を潤ませた。


「アリーリエ!?これは一体、どういうことだ!」

「シャルル様が、アリーリエ様にっ」

「わ、わたくし……アリーリエ様に飲み物を渡そうとしただけなんですぅ!オリバー殿下、信じてくださいませ」

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