【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
「これ以上、醜態を晒すのはやめろ!引くんだ」
父の警告に耳を傾けることはない。
母はシャルルの体をつついて「いけ」と合図をする。
シャルルは母の期待に応えるために動くことを決めた。
(わたくしに会ってすぐに伯爵邸に来たってことは、わたくしに惚れたからでしょう……!?絶対にいけるのに、お父様ったらなんなの!)
シャルルの素晴らしい提案にもクラレンスは反応しない。
「よ、よろしければまた素顔を見せてくださいませ!わたくし、クラレンス殿下の全てを受け入れる覚悟はできておりますから!」
「…………」
クラレンスが何かを言いたげに唇を開いたが再び閉じる。
シャルルの言葉を否定するようにローブを深く被った。
「カトリーナは令嬢としては出来損ないですわ!きっと迷惑をかけて大変でしょう。わたくしから謝罪いたします」
「…………」
「それに、あの女よりもわたくしの方がクラレンス殿下を喜ばせられますわ」
シャルルはクラレンスの腕を掴んでから大胆にも胸を押しつけようと手を伸ばした。
(これでクラレンス殿下も落ちるはず……!今までだってそうだったもの)