【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
地べたに這いつくばって毎日毎日、奴隷のように働いていたカトリーナがクラレンスに愛されて、何故貴族の令嬢として完璧なシャルルがこんな目に遭わなければならないのか。
轟々と煮えたぎるような怒りがシャルルの感情を支配する。


「──イヤアアァァアァッ!」


けたたましい悲鳴がサシャバル伯爵邸に響き渡る。


「こんなのは嘘っ!嘘ばっかり……!違うっ、これもこれも全部間違ってる!」


シャルルはテーブルの資料をビリビリに破り捨てた。
それでも怒りが収まらない。
この現実がどうしても受け入れることができない。
父の声も母の声もシャルルの耳には届かなかった。

カトリーナがサシャバル伯爵家からいなくなってから最悪なことばかり起きる。
父は今度の舞踏会でカトリーナだけでなく、アリーリエもオリバーと婚約を発表すると言った。

つまりは普通ならばカトリーナが王家に嫁いで受けられる様々な恩恵は取り上げられる形となり、サシャバル伯爵家には醜聞だけが残る。
シャルルの嫁ぎ先はなくなり、社交界から爪弾きされて何もかも失って生きることになる。

 
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