【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
体力の限界を迎えようとも体調が悪くてもお構いなしで、少しは肉付きをよくした方がいいと見たことがないほど豪華な食事が出されたが、疲労感から何も口にすることがなできなかった。


そしてサシャバル伯爵家から出る日───


カトリーナは伸ばしっぱなしのホワイトベージュの髪を綺麗に切り揃えて、ゴワつきを少しでも抑えるために香油を塗った。
肌は少しでも綺麗になるようにと化粧品を塗られていく。
カトリーナには似合わない真っ赤な口紅が塗られていくのを鏡で見ながらボーっとしていた。
シャルルのお下がりのドレスでは貧相な体が目立つだけだと急遽、首元まで隠れる長袖の草色のワンピースを着させられることになる。

鏡に映る自分の姿を見て、違うパーツを組み合わせて縫い合わせたような不恰好な人形を思い出した。

部屋から出るとサシャバル伯爵夫人とシャルルが待っていた。
扉の外で馬鹿にするように笑っていたのにカトリーナを見た瞬間にピタリと動きを止める。
顰められる眉と下がる口角、ピリピリと肌を刺すような怒りを感じてカトリーナは反射的に顔を伏せた。
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