【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
(反省しているフリでもしているのか?いや、違う……これは)

違和感を感じてシャルルの様子を見てると、当然の如く侍女服を着て部屋から出てきたかと思いきや、ニナに屋敷を案内するように頼んで見て回っている。

(ベル公爵から聞いていた話と違う。違いすぎる……)

文句も言わずに歩いていたシャルルだったが、突如体が崩れ落ちていくのが見えてクラレンスは反射的に駆け出した。
そのまま倒れたシャルルを抱きしめて支える。

ピンクブラウンの瞳と一瞬だけ目が合ったが、ぐったりと体から力が抜けていく。
そのままシャルルは意識を失ってしまった。
いきなり倒れたことにも驚いたが、それよりも衝撃を受けたことがあった。


「シャルル・サシャバルはいくつだ?」

「アリーリエ様と同じで十六ではなかったでしょうか」

「十六、だと……?嘘だろう」


クラレンスが驚いたのも無理はない。
肉づきが悪く、異様に軽い体を抱きしめたままクラレンスは固まっていた。
とても十六歳とは思えない体の細さだった。
しかし肌は燃えるように熱い。
クラレンスは一応、用意していたシャルルの部屋へと運んでベッドに寝かせた。


「ゴーン、至急医師を呼んでくれ」

「かしこまりました。トーマスに迎えに行かせます」

「ああ、頼む」
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