【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
胸が上下に動いていて苦しそうに呼吸をしている。
棒のような腕を見てクラレンスは眉を顰めた。
(こんな状態で、今から平然と仕事をしようとしていたのか?)
クラレンスが噂で聞いたシャルルは我儘を言い、帰りたいと泣き叫ぶと思っていた。
しかし実際は自分の役割を理解して淡々と仕事をこなそうとしていた。
少なくともクレランスにはそう見えた。
クラレンスの頭の中はシャルルと目の前にいるサシャバル伯爵家からきたこの少女があまりにも噛み合わない。
そこでクラレンスはある一つの答えに辿り着く。
この少女がシャルル・サシャバルではないということだ。
(もし別人だとするのなら、サシャバル伯爵は何を考えているんだ?いくら娘が大事だからといって王命に逆らうような真似をするのだろうか)
クラレンスはニナにその場に任せて部屋の外に出た。
シャルルが再び社交界に顔を出せば、すぐに別人だとバレてしまうことになる。
なのに、堂々と別人を送って寄越すとは考えもみなかった。
クラレンスが考え込んでいるとゴーンがシャルルが持っていたカバンを持って現れる。
「クラレンス殿下、よろしいでしょうか」
「どうした?」
「シャルル様が持ってきたお荷物についてなのですが、妙にゴツゴツしていて重いものが入っていたので危険物がないか確かめるためにニナと中身を確認させていただいたのですが……」
「何が入っていた?」
「本が十冊ほど、入っていただけでした」
「……本?他には?」
「何も……」
「なんだと!?」
棒のような腕を見てクラレンスは眉を顰めた。
(こんな状態で、今から平然と仕事をしようとしていたのか?)
クラレンスが噂で聞いたシャルルは我儘を言い、帰りたいと泣き叫ぶと思っていた。
しかし実際は自分の役割を理解して淡々と仕事をこなそうとしていた。
少なくともクレランスにはそう見えた。
クラレンスの頭の中はシャルルと目の前にいるサシャバル伯爵家からきたこの少女があまりにも噛み合わない。
そこでクラレンスはある一つの答えに辿り着く。
この少女がシャルル・サシャバルではないということだ。
(もし別人だとするのなら、サシャバル伯爵は何を考えているんだ?いくら娘が大事だからといって王命に逆らうような真似をするのだろうか)
クラレンスはニナにその場に任せて部屋の外に出た。
シャルルが再び社交界に顔を出せば、すぐに別人だとバレてしまうことになる。
なのに、堂々と別人を送って寄越すとは考えもみなかった。
クラレンスが考え込んでいるとゴーンがシャルルが持っていたカバンを持って現れる。
「クラレンス殿下、よろしいでしょうか」
「どうした?」
「シャルル様が持ってきたお荷物についてなのですが、妙にゴツゴツしていて重いものが入っていたので危険物がないか確かめるためにニナと中身を確認させていただいたのですが……」
「何が入っていた?」
「本が十冊ほど、入っていただけでした」
「……本?他には?」
「何も……」
「なんだと!?」