【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
「気持ちいい~! フワフワだわ」

「君は……」


名前を呼ばれて顔を上げるとフランチェスカの頬をグレイシャーの大きくてザラザラした舌が舐めとった。
くすぐったくてフランチェスカが笑っていた。グレイシャーと遊びながらも大きく目を見開いている少年を見て首を傾げる。
腰を押さえながら起き上がった父がすぐに頭を下げた。


「レオナルド殿下……!こっ、この度は」

「エディマーレ男爵、この子を紹介してくれ」

「え!?はっ、はい!娘のフランチェスカです。ほら、フランチェスカ!レオナルド殿下にご挨拶を」

「えっ……あ、フランチェスカ・エディマーレです」

フランチェスカは母に教わったばかりの挨拶を披露する。
頭上から「頭をあげてくれ」と声が聞こえて顔を上げた。


「レオナルド・ルス・ロドアルードだ」


〝殿下〟〝ロドアルード〟という名前を聞いて、レオナルドがこの国の王太子だと悟ったフランチェスカは緊張から体が硬直してしまう。

(まさか本物の王子様だったなんて……!)

再びグレイシャーに顔を舐められて「ひゃっ!」という声と共に肩を揺らしたフランチェスカを見て、レオナルドがフッと息を漏らした後にハンカチをポケットから取り出してフランチェスカの顔を優しく拭う。
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