【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
多少のブランクはあるものの、体に染みついたものは何年経っても消えはしない。
レオナルドは表舞台に出ていなかったたフランチェスカの様子に驚いている。
フランチェスカはレオナルドからの問いかけを適当に誤魔化しながら会場を進んだ。

そして大きな扉の前に立つ。
フランチェスカは大きく深呼吸を繰り返す。
グレイシャーが背後から『大丈夫』と言いたげにフランチェスカの頬に擦り寄った。
フランチェスカはグレイシャーの頭を撫でながら「グレイシャー、ありがとう」と言って頬を擦り寄せた。
再びレオナルドの腕を取り、彼の視線を感じて顔を上げる。
レオナルドは力強く頷いた。
それだけで大丈夫だと思えた。

先に会場で挨拶をしていた国王の声と共に両開きの扉が開いた。


「ここにレオナルドとグレイシャーや聖獣達を治療した〝ラン〟を紹介しよう」


フランチェスカの名前の一部を切り取って、ランという偽の名前を使う。
レオナルドとフランチェスカは会場へと足を踏み入れると一気に注目が集まった。
無数の視線を感じながらフランチェスカは一歩を踏み出した。
騎士達も厳重な体勢で会場で待機している。

注目すべきはキャシディの行動だろう。
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