【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
「舞踏会を見せてやりたいだなんて……そのような方に今後、レオナルド殿下のお相手が務まるのでしょうか?」


キャシディの言葉に同意する貴族達にイグナシオが冷たく言い放つ。


「不満そうだな」

「えぇ、不満ですわ。おふたりで華麗にダンスでも踊ってくだされば認めたでしょうけど」

「……ダンス、だと?」

「えぇ、ですが舞踏会に初めて出る方ですもの。無理に決まっていますなわよね?」


レオナルドはフランチェスカと目を合わせる。
フランチェスカはレオナルドを見上げなら笑顔を浮かべてゆっくりと頷いた。


「ダンスが踊れれば、彼女を俺の婚約者として認めるのだな?」

「え……?」

「今日は彼女に静かに過ごさせてあげたかったのだが仕方ない。ラン、一曲だけいいだろうか」


フランチェスカは口を開くことなくゆっくりと頷いた。
そしてレオナルドと共に会場の真ん中に向かう。
貴族達は半笑いでフランチェスカを見ている。
平民と噂のランが踊れるわけがないと思っているのだろう。どんなに惨めな姿を晒すのかと興味深そうにこちらを見つめている。

しかしフランチェスカは時が戻る前、レオナルドの婚約者として何度も何度も踊っていた記憶がある。
フランチェスカは死ぬほど練習をしてダンスを叩き込んだのを懐かしい思い出のように思い出すことができた。
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