【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
血走った瞳でフランチェスカに暴言を吐きかけるキャシディはもう正気には見えない。
次々に飛んでくる黒い刃をレオナルドとグレイシャーが弾いていく。
しかし騎士達は剣で弾こうとしても黒い刃を斬った後にそのまま気絶するように倒れ込んでしまった。
黒い煙は広がりを見せてが会場に充満していた。

(……騎士達が!)

バタバタと音を立てて倒れていく騎士達、貴族達も連れていた聖獣達も黒い霧に覆われた会場でぐったりとして倒れている。
レオナルドが剣を振ると彼の周りだけ黒い霧が晴れる。
グレイシャーにフランチェスカを預けると静かにキャシディに剣を向けた。
レオナルドがマレーとキャシディの元へと向かうのをフランチェスカは手を伸ばして引き止めようとしてグレイシャーに止められてしまう。
グレイシャーを見ても首を横に振るだけだった。


「フランチェスカを傷つけることは許さない!」


レオナルドが剣を向けながらキャシディ達に近づいていくと、キャシディは両手を広げている。


「レオナルド殿下、わたくしを選んでくださったのですね!」

「……キャシディ」

「どうかわたくしの元へ!レオナルド殿下はわたくしのものよ!わたくしと結婚いたしましょう。わたくしにはあなたしかいないの」


キャシディの言葉にレオナルドは静かに首を横に振った。


「俺が君を選ぶことはない。以前もそう言ったはずだ」
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