【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
「シュネー……?」

『……グルル』


シュネーはいつもグレイシャーがやっているようにフランチェスカに擦り寄ってからレオナルドの頬をペロリと舐める。
そしてシュネーが目を閉じると、キラキラと眩い金色の光がレオナルドの腹部に吸い込まれていく。
先程までマレーの牙によって空いていた腹部の穴はあっという間に塞がっている。

先程まで冷たくなっていた皮膚は温かさを取り戻し、意識は戻らずとも「う……」と、レオナルドから呻き声が漏れた。
フランチェスカは金色の獣を見上げる。
ワインレッドの瞳と目があった。シュネーはレオナルドは大丈夫だとフランチェスカを安心させるように頬を擦り寄せた。
いつものようにフワフワとした毛質ではなく、グレイシャーのようにサラサラとした黄金色に輝く体。
フランチェスカの頬からはとめどなく涙が溢れた。


「……ん」

「レオナルド殿下!レオナルド殿下っ、大丈夫ですか?」

「フラン、チェスカ……?」


意識を失っていたレオナルドの瞼がゆっくりと開いた。
スカイブルーの瞳がフランチェスカの泣きすぎてひどくなった顔を映し出している。
フランチェスカが名前を呼ぶとレオナルドはゆっくりと体を起こした。


「俺は確か……あの時」


お腹を摩りながら不思議そうにしている。
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