【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
シュネーに何かあったのかもしれない。
けれど会場に戻ればレオナルドとフランチェスカがテラスから出てくるのを待っている令嬢達やダンスを誘おうとしてくる令息に足止めされてしまうと思ったフランチェスカはテラスの立派な柵に手をかけて下を覗き込んだ。
幸い、二階ではあるが飛び降りれない距離ではない。

(下は柔らかそうな草だわ。よし、いける)

覚悟を決めたフランチェスカはレオナルドに顔を向けた。


「レオナルド殿下、わたくしは急用ができましたので、この辺で失礼いたします!」


そして挨拶してから手を軸にして体を持ち上げてテラスから飛び降りたのだった。


「フランチェスカ嬢……っ!?」


レオナルドがフランチェスカの名前を呼ぶ声が聞こえたような気がしたが、今はシュネーのことで頭がいっぱいだった。
感覚を頼りにしながらシュネーの元へ走っていく。
やはり動きやすいドレスにして正解だったと思った。
ドレスの裾を持ち上げながら壁と壁の合間を縫って進んでいく。
日が当たらなくなり狭い道を通って、シュネーの姿を探していた。
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