【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
「やめないわ……!だっでこの国で王妃に相応しいのは、わたくししかいないんだもの」
「……な、にを」
「グレイシャー様だって、すぐに納得することになるわ。ウフフ、待ってくださいね。レオナルド殿下」
まるで聞く耳を持たないキャシディにレオナルドは驚きを隠せなかった。
不安が残る中、舞踏会は開催された。
レオナルドの周りには我先にと令嬢達が集まってくる。
そんな中、自分と同じように人集りができている場所があった。
(あれは……エディマーレ男爵家のフランチェスカ嬢)
契約の儀の時から姿を見ていなかったフランチェスカだったが、レオナルドが目を見張るほどに美しく成長していた。
弟のマラキとフランチェスカでエディマーレ男爵家を立て直したのは有名な話だった。
表舞台には滅多に出てこずにその理由が『何も力を使えない訳あり令嬢』という噂を耳にしたことがあった。
しかしレオナルドはフランチェスカのあの笑顔も今日まで忘れたことはない。
それに聖獣は何らかの力を必ず持ち合わせている。
大体は能力の発現が遅いか、使い方がわかっていない珍しいパターンもある。
フランチェスカもそのどちらかではないかと考えていた。