【書籍1巻発売&コミカライズ進行中】悪女の汚名返上いたします!
「なんだ、言ってみよ」

「では恐れながら、殿下にお尋ねいたします。──ベアトリス・バレリーは、本当に罪人なのでしょうか?」

「なんだと?」

 フェルナンが眉間にしわを寄せ威圧するように応えるが、ユーリスは一切動じることなく淡々と話し続けた。
 
「殿下は、しかるべき捜査や裁判も行わず、独断で二度も彼女を罰しました」

「それは、ベアトリスが罪を犯したからだ! 一度目は呪具使用、二度目はセレーナをワイン瓶で殴った傷害罪、罰を与えるのは当然であろう!!」
 
 ユーリスは目を細め、再度フェルナンに尋ねる。
 
「確固たる証拠がある上での沙汰だったと?」

「この俺を愚弄する気か? もちろん証拠があるに決まっているだろう! 一度目の事件で使用された呪具は押収済み、二度目の事件は騎士ポールがベアトリスの犯行だと証言している」
 
「左様でございますか。それではここで、その証拠と証言を覆し、ベアトリスの無罪を証明いたします」

「無罪を証明だと? ハッ、馬鹿馬鹿しい。時間の無駄だ」

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