【書籍1巻発売&コミカライズ進行中】悪女の汚名返上いたします!
 辺りが一瞬静まりかえった後、セレーナへの不満と非難が一気に噴出した。

「王太子の婚約者が呪具に関わり、さらには暗殺傭兵団と繋がっていただと!?」
「なんてことだ……こんなの前代未聞だぞ!!」
「破滅させられたバレリー親子はなんて憐れなんだ……」

 みなが一斉にセレーナを糾弾し、同時に罪人として不当に扱われてきたベアトリスに同情する。

「この悪女、いや毒婦が!」
「こんなおぞましい奸婦(かんぷ)が王太子妃になっていたら、この国は終わりだったぞ」
「王室はなにを考えているんだ、知らなかったでは済まされない」

 セレーナへの罵声はやがて、王室への非難と責任追及の声に変わる。

 王妃はまるでゴミを見るかのようにセレーナに侮蔑の眼差しを向け、フェルナンは苛立ちと憎しみを込めて「王室の面汚しが」と口汚く罵った。

「貴様のせいで、王家の権威は失墜した! その罪、命をもってあがなえ!」

 フェルナンがそう吐き捨てた瞬間、セレーナの中の何かがプツンと切れた。

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