断罪されて死に戻ったけど、私は絶対悪くない!
「フィクション? おかしいな、今日の新作スイーツはとても甘いと聞いたんだけどね」
「!!!」

“か、からかわれた……!?”

 彼のその様子から、やっと今の状況に気付いた私はもう耐えられないほどの羞恥心で視界がじわりと滲んでしまって。

「い、いたっ、ちょ、地味に痛い、地味に痛い!」
「知りませんッ! 知りませんんんッ!!」

 つい先ほど王太子妃が、なんて考えていたくせに、自分の立場も何もかもをころっと忘れてポカポカとアレス様の胸と腕を叩く。

 そんな私の全力の抗議も、あはは、と笑い飛ばしたアレス様は暫くされるがままで私からの攻撃を受止めて。

「今日はビビの侍女の分だけじゃなく、ビビも一緒に食べられるだけのケーキをお土産で買ってあげよう」
「そんなことじゃ、なかったことにしませんからね」
「ははっ、手厳しいなぁ」

 また大きく笑ったアレス様が、勢いを失った私の手をぎゅっと握ったのだった。
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