いきなり三つ子パパになったのに、エリート外交官は溺愛も抜かりない!
約束の時間に裕斗が迎えに来てくれた。
「お待たせ」
裕斗が醸し出す空気が、いつもより甘く感じる。
胸がくすぐったくなるのを感じながら、麻衣子は微笑んだ。
彼のエスコートで乗り込んだ車は黒のセダンで、エムブレムはっ見覚えがある高級外車のものだ。
「どこに行くの?」
「周囲を気にせず話ができるよにホテルの部屋を取ったんだ。食事はルームサービスにしようと思うがいいか?」
「うん、大丈夫」
麻衣子はどきどきと鼓動が高鳴るのを感じながら答えた。
高速に乗り都心のホテルに着いたのは、麻衣子の自宅を出て四十分後のことだった。
麻衣子がしり込みしそうなラグジュアリーホテルで、フロントにはいかにも品があるコンシュルジュが並んでいる。
チェックインをして案内された部屋は、息をのむほど美しい夜景が臨める、スイートルームだった。
「裕斗さん、この部屋!」
「今日は麻衣子とやり直す記念の日だ。思い出になる時間にしたいんだ」
裕斗がそっと目を細める。途端に男の色気があふれ出す。彼に見惚れてしまい目が逸らせない。
「麻衣子、愛してる。ずっとこの日がくるのを願っていた」
裕斗が麻衣子をそっと抱き締めて、耳元でささやく。
「私も……私も裕斗さんを愛してる」
裕斗の麻衣子を抱きしめる腕の強さが増して、ふたりの距離がゼロになる。
四年ぶりの彼の体温と広い胸の逞しさ、腕の強さを感じて麻衣子はぎゅっと目を閉じた。
胸がいっぱいで涙が溢れそうになる。
ドクンドクンとお互いの心臓の音がする。やがてそれは混ざり合い、どちらのものなのだか分からなくなる。