いきなり三つ子パパになったのに、エリート外交官は溺愛も抜かりない!

「そろそろ夕食にしようか」
「そうですね」

 観光に夢中になっていたけれど、だいぶお腹が空いている。

「食べたいものはある?」
「いえ、出来たら気楽に食事ができるようなところに行きたいです。あ、好き嫌いやアレルギーはありません」
「分かった。帰りの時間があるから……」
「あの、時間は大丈夫です。せっかくだから一拍しようと思って、ホテルを取ってあるので」
「そうなのか?」

 裕斗が驚いたように目を見開いた。

「はい。この週末は勉強をお休みしてめいっぱい楽しもうと決めたんです」
「それなら明日もロンドン観光を?」
「そのつもりです。今日一日羽澄さんにロンドンのことを教えて貰ったので、明日はのんびり見て、明るいうちに帰ろうかと」
「そうか」

 裕斗がなぜか黙り込む。

「羽澄さん、どうかしましたか?」
「いや、なんでもないよ。気楽な店がいいなら、ぜひ雨村さんを連れて行きたいところがあるんだけど、お酒は大丈夫かな?」
「はい、それなりに」
「よし、それじゃあ行こう」

 そう言って裕斗が入ったのは、ガストロ・パブだった。
 レトロな雰囲気の一軒家を入ると、エレガントな大きな部屋に、テーブルがゆったり並んでいる。
 美食の名のとおり、通常のパブよりも料理に力を入れているとのことで、肉はもちろん
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