いきなり三つ子パパになったのに、エリート外交官は溺愛も抜かりない!
「……私も羽澄さんが好きです」
言葉にした途端、抑えていた想いが堰を切ったようにこみ上げる。
もうずっと前から好きだった。もしかしたら出会ったときに、恋に落ちていたのかもしれない。
彼の眼差しも声も、明るい笑顔もなにもかもにときめき目を奪われた。
けれど一番心惹かれるのは、彼の内面の優しさと強さだった。
彼は誰に対してもフラットで、寛容だ。相手の社会的地位や身分に捕らわれず平等に接する。そのように装っているのではなくて、自然に心から他人を尊重できる人なのだ。
そんなふうに自分の考えをしっかり持っているのは、心が強く優しさがあるからだと思う。
だからこそ彼は、麻衣子の内面を評価し好意を寄せてくれたのだろう。
(彼だって、私が外交官のパートナーには相応しくないと分かっているはずなのに)
裕斗のように在外公館で働く外務省職員は、外交活動だけではなく、赴任国のレセプションなどに出席したり、ホームパーティーで現地の人々と交友関係を築くのも大切な役目なのだという。
そんな外交官を支えるパートナーにも高い能力が求められる。
レセプションに同行するのだから、当然語学は必要だし、ホームパーティーを開催し成功させるマナーとセンスや、様々な人とコミュニケーションをとるための知識の広さも要求されるだろう。