いきなり三つ子パパになったのに、エリート外交官は溺愛も抜かりない!
「あの、夏目くん……」
「絵麻ちゃんに聞いたんだけど、小春ちゃんたちの父親と会ったんだって?」
「う、うん……偶然だったんだけど」
麻衣子は肯定しながらも、内心かなり驚いていた。
子供たちの父親については、かなりデリケートな問題だ。それなのに、夏目に話したのはなぜなのだろう。絵麻らしくないと思った。
「……復縁を考えているのか?」
「えっ? 考えていないよ、絵麻がそう言っていたの?」
「いや、でも会うなら、考えられることだろう?」
夏目の声音がいつもより余所余所しく感じる。
「本当にそういうのじゃないの。別れたときにちゃんと話し合をしなかったから、けじめをつけると言うか……」
「子供たちも連れていくのか?」
麻衣子は首を横に振った。
「連れていかない。子供のこと、まだ言ってないから」
「……え?」
夏目は驚いたように目を瞠った。絵麻に事情を詳しく聞いたわけではないようだ。
「事情が有って、妊娠を秘密にしたまま別れたから。出産したことを伝えた方がいいのか、言わない方がいいのかまだ結論が出ないの。彼にとってどちらがいいのか分からない。でも子供にとっては父親が居た方がいいのかもしれない。そんな風にいろいろ考えちゃって」