内緒でママになったのに、溺愛に目覚めた御曹司から逃れられない運命でした。
「……私もです」
改めて口に出すと顔から火が出そうなほど恥ずかしくなる。耳が熱くなるのが自分でもわかった。
「きゃっ!」
突然視界がクルリと反転し、白い天井が頭上に現れる。体勢を変えた蒼佑が、藍里をカウチソファに押し倒したのだ。
「あんまり煽るなよ。こっちはもう限界なんだ」
「んっ、蒼佑さ……」
切羽詰まったように息を吐き出す蒼佑の手で、カットソーの裾が捲り上げられる。胸の谷間からへそにかけて人差し指でなぞられると、藍里はたまらず悶えた。
「意地悪しないでっ」
「俺の妻は本当にかわいいな」
蒼佑は口の端を上げ不敵に笑うと藍里を見下ろしたまま、己のシャツのボタンを外していった。
ふたりはそのまま七日ぶりに互いの温もりを確かめ合った。
麗佳の話のあとはアトリエに残した父の絵の話をするつもりだったのに、激情に駆られた蒼佑を前にしたらそんな気が薄れていく。
結局、藍里は流されるままに蒼佑の腕の中で溶かされてしまった。