コンネリシャス王国の恋物語2  亡国の王女と心優しい王子の恋
そしてその数日後、ババリオスの居所が
分かったのでリリーはピートとデイランと
共に彼を尋ねた。

ババリオスは70歳なのだが18年前に
怪我をして片足の膝から下を失っている。

だから、杖をついて家の中を動くことしか
できないそうだ。

ババリオスは人払いをしてリリーと二人で
話をしたいと言った。

ピートとデイランには家の外で待ってもらう
ようにした。

「こんにちは、ババリオスさん
グリードシャムの娘のリリーデイアです。
わかりますか?」

「リリーデイア様やはり帰って来て
下さったのですね。殿下には先見の力が
あったのですよ。でも、何年も先の事が
解ったりほんの1週間先の事が解ったり
その力は万能ではなかったのです。
でも、ある時侵略行為があるという先見を
得たらしいのですが、その日付までは
分からなかったのです」

そこまで言ってババリオスは一息ついた。

リリーはコップに癒しの水を貯めて飲ませた

「それで殿下はすぐに出来る限りの宝物を
集めて宝物庫に貯えたのです。
リリーデイア様のドレスができたのは侵略の
2日前でした。でも殿下はリリーデイアは必ず
5人の勇者と共にカメリアに帰って来る。
だから、その為にできうる限りの事を
しておきたいと言って必死になって
おられたのです。自分の命はその時に絶える
ともわかっておられました。そして私に
リリーデイアが会いに来たら伝えて欲しいと
言っておられたのです。リリーデイアは
聡い子だからきっとわかるだろう。
だけどもしも侵略者が宝物庫までたどり
着いたら真珠以上に価値のあるダイヤモンド
鉱山があることが知れたらカメリアは
侵略者たちにめちゃくちゃにされる。
それだけは絶対に避けなければならないと
言っておられました。
ダイヤモンドの鉱山の事ですよね?」

「やはり、ダイヤモンドの鉱山があるの
ですね。ダイヤモンドだけが原石で
残されていたのでおかしいと
思ったのです」

「そうです。殿下はこうしておけば
リリーデイアならきっと感づくと思う。
そして殿下の筆頭侍従の私までたどり
着くだろうと言っておられて、
リリーデイアが帰ってくるまで絶対に
死ぬんじゃないぞと言ってその時の爆撃で
左足の膝の下を飛ばされてしまった私に
必死に治癒魔法をかけて下さって何とか
生き延びたのです。殿下は自分自身には
治癒魔法はかけられないんだと言って
笑っておられました。そして主だった者を
集めてリリーデイアを妻と共に逃がしたので
彼女はきっと18歳になったら勇者を5人
連れてカメリアに帰ってくる。
リリーデイアを女王として彼女にこの国の
再興を委ねるのだ。
そのために皆は必ず生き延びよ。
力を合わせて女王を待つのだと言って
最後の最後までリリーデイアを待てと
いっておられました」
< 119 / 147 >

この作品をシェア

pagetop