コンネリシャス王国の恋物語2  亡国の王女と心優しい王子の恋


その頃コンネリシャス王国の
ジュシード王子は、のらりくらりと
ジュシード王子の提案を躱す元老院の
議員たちに苛立っていた。

カメリアの真珠を実際に見てもらい宝石の
鑑定士にもお墨付きをもらっている。

カメリアの真珠は特別で経年変化がなくその
輝きは随一の物で宝石商としてはカメリアの
真珠が取り扱えるならこんなに嬉しい事は
ないと言っているのだ。

コンネリシャス王国の独占で取り扱えるなら
すごい事だと興奮気味に話していた。

にも拘らず、首を縦に振ろうとはしない。

その根底には元老院の議長が自分の娘と
ジュシード王子の婚姻を狙っているという
事情があるからだ。。

つい先日も、娘を着飾らせて議会のある日に
忘れ物を届けさせに来た娘とぜひあって
欲しいと言ってきた。

娘が挨拶をしたいと言っていると、
あからさまに仕掛けられた。

二人だけで会おうものならどんな罠を
仕掛けられるかわからないので廊下でなら
と言うとそんな所では殿下に対して失礼だ
とかなんとか言ったので、それならまたの
機会にと言うと渋々廊下での挨拶に
なったのだ。

華美に着飾って強い香水の匂いをまき散らし
ながらやってきたご令嬢には辟易した。

だが、議長の機嫌は損ねたくないので
とびっきりの笑顔で挨拶をすると身を
翻えそうとした腕をつかんで、今度ぜひ
我が家に遊びにいらして下さいと縋られた。

その内にと躱して這う這うの体で
逃げ出した。

そうしたら次の日に、娘から我が家にお越し
いただけると聞きましたので、明日の夕方
いかがですかと議長に詰め寄られた。

僕は心に決めた人がいるので、他の女性には
興味がないのですよとはっきり言ってやった。

そんな経緯があって、議長の心証はよくない
だろうが、仕方がない。

今日の議会でデイアからピートが預かって来た
カメリアローズのシロップ付けや砂糖漬けや
ジャムと、カメリア刺繍を披露するつもりだ。

これに関しては母上の王妃が苦手なお茶会を
王宮で開いてくれて、富裕層に振る舞い
好評価をもらっている。

カメリア刺繍にしてもかなりの芸術的な
刺繍で凹凸のある刺繍が評判になっていた
と聞いている。

今日こそはカメリア王国をコンネリシャス
王国の領として統治することを元老院で
認めさせる。

その強い思いでこの3年近くの攻防を
思い返していた。

殿下は自分の恋を成就するためにカメリアを
支援しろとおっしゃるのかと
言われた時もある。

コンネリシャス王国の利の無い統治など
考えられないと言われた事も…

コンネリシャス王国に利の無い統治ではない
こんな利があるのだと何度も言ってきた。

カメリアのすばらしさを繰り返せば
繰り返すだけ皆白々しい顔をする。

若造だから馬鹿にされているのかと
情けなくなり夜に星を見ながらデイアを
カメリアを想い涙した事も何度もある。

デイアはそれ以上に苦しい中頑張っている
のだ半年に一度ピートが運んでくるデイアの
手紙にはその度に違った試みがいい方向に
行っているという事や、デイアの読みの深い
思惑が思わぬ特産品の開発につながっている
事を知りデイアを尊敬すると共に遅々として
進まない計画に己の力不足を思い知らされて
会いに行きたくても手ぶらでデイアに会う訳
にはいかないという変なプライドが
邪魔をする。
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