コンネリシャス王国の恋物語2  亡国の王女と心優しい王子の恋
なるべく早くに決着を付けないと、
リシ―ドシャムの力も限界があるだろう。

リリーの水魔法にも限界がある。

「母様、父様が来たよ」

そう言うと、バリアーを少し上にずらして
ピートの船が王家の入江に入れるようにした

船の上ではジュオン国王がお腹を抱えて
笑っている。

「父上どうしたんですか?」

「ジュシードお前の息子は大したもんだ。
たったの2歳でバリアーを張っているぞ。
カメリアの海岸線の前に壁の様にバリアーを
張って守っている。俺のバリアーを
引き継いだのは孫だったのだ。
お前も鋼の幻惑を父上から引き継いだもの
な。さあ大砲を捻じ曲げてやれ」

バリアーを張れるジュオン国王には
リシードシャムが張ったバリアーが
見えるらしい。

ジュシード王子はテレジアの軍船に目を
向けると片手をあげた。

すると大砲は皆ぐにゃりと曲がって
天を仰いだ。

これで大砲を撃つと船で暴発するだろう。

ピートは急いで王家の入江に船をつけた。

後の船は南の船着き場につけてもらえば
もう心配はないだろう。

ジュシード王子はリリーと息子に
会いたくて王家の入江に船が
つかないうちに飛び降りて
階段を駆け上がっていった。

王宮の普及は進んでいたようで、
前の様に開けたところには出られずに
部屋になっていた。

ジュシード王子は大きな声で

「デイア、デイア、リシードシャム」

と二人の名前を連呼して王宮の中を
走り回った。

やっと庭に出ることができた。

すると向こうからかけてくる小さな
男の子とその後ろから愛しいデイアが
走ってきた。

「父様」「シード」

2人の声が重なる。

ジュシード王子は涙で二人の姿が
滲んでいくが、まずリシードシャムを
抱き上げて駆けてきたリリーを
リシードシャムを間にして抱き留めた。

言葉が出ない。

3年近くの間会うことができず二人で
それぞれの場所で頑張ったのだ。

やっと会えた喜びをかみしめて
親子3人で抱き合った。

「感動の再会は分かるがテレジアに
この襲撃の責任を取らせてきちんと
終わらせなければならないぞ」

「はい、ジュオン国王まで来て
いただいて心よりお礼申し上げます」

「そんな堅苦しい挨拶はいい。
俺の孫を紹介してくれないか?」

と言ってリシードシャムの前に片膝を
ついて目線を合わせてくれた。
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