コンネリシャス王国の恋物語2  亡国の王女と心優しい王子の恋

幸せのエピローグ

“デイアは本当によくやったものだ”
と感心する。

ここに来たときは王宮も壊れたままで、
道路もデコボコで風呂もなかった。

それが今では人々は家を建てて住み、
風呂場で熱いシャワーを浴びることも
できるようになった。

花が咲き乱れ、果物も木にたわわに
実っている。

カメリアはその美しさを取り戻しつつある。

澄んだ水が流れる川やそのほとりには
花の咲く下草がびっしりと生えて所々に
木々が植わっていて、まるで天国にいる
ようだと思った。

ここにいると気持ちが洗われるようだ。

空気が違うのだ、どんな風にとは説明
しがたいが澄んで清涼なまるで神殿に
いるようなそんな厳かな気持ちになる。

カメリアローズの花畑も見事だ一面
上品な紫色のバラが咲き甘くて
爽やかな香りがする。

そうかリリーの香りだ。

彼女そのものがカメリアローズなのだろう。

紫色が大好きなお婆様はこの景色を見たら
感激するだろう。

いつかここに連れてきてあげたいと思う
ジュシード王子だった。

特産のシロップやジャムを作る工房や
その近くにはガラスを作る工房もある。

とても生産性のいい国作りをしている
と思う。

酪農の放牧場の隣にはバターやチーズを
作る工房、小麦を栽培する場所は川の近くで
水車を利用して製粉を行っている。

そしてその近くにはパンや焼き菓子を作る
小屋まであるのだ。

リリーがここに来た時にたくさん持って
来た焼き菓子が大好評で小麦粉が取れる
ようになるとまず焼き菓子を作って欲しい
と言われたそうで、パンより前にクッキーや
リリーが得意なスイートポテトを
作ったらしい。

今ではさつまいもを栽培するように
なったので、油で揚げて飴を絡める
甘いもも人気らしい。

一から作る利点を生かして、物作りの
動線をよくしている。

物作り男チームの攻防は王都の森の近くに
あり木を切ったら必ず2本植樹するという
ルールを作って木を伐りすぎないように
管理している。

リリーの賢さ経済の考え方が立派なものだと
父様も感心していた。

次の日急ぎ足ではあるが島内を視察して
帰ったのだ。

道も整備されて馬車も走りやすくなった。

そして王宮の復旧も90%終わっている。

あとは内装に家具などの調度品を
揃えるだけだ。

タペストリーや椅子の座面にはカメリア
刺繍を施したものを今製作中らしい。

そんなに大きな王宮ではないが王族の
プライベート部分と会議室や女王の執務室
客室なども備わった公の部分とに
分かれている。

自分たちの住むところは一番後にする所が
デイアらしいとジュシード王子は
微笑ましくなる。

王宮の会議室などはかなり前から使われて
いるそうだ。

リリー達はまだ王宮の隣にある小屋に
住んでいる。

後1カ月でリリー達がコンネリシャス王国
へ行ってしまうならそれまでに王宮に
住んでもらおうと皆で急ピッチで準備が
進められている。
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