コンネリシャス王国の恋物語2  亡国の王女と心優しい王子の恋
孤児院で、育てるのが簡単な花を栽培して
もらえればリリーの店の裏庭ではその分種類
が増やせるので花卸で仕入れる物は
枝物だけで済む。

そんな事を考えながら、夕食の後長持の中の
母の日記を取り出した。

それにはリリーたちがコンネリシャス王国に
着いて落ち着く所見つけてからの日々が、
週に2~3日の割合で書かれていた。

そこでリリーははっとした。

ここにこの長持があるという事はこの家は
母が亡くなるまで暮していた家なのだろう。

そう思って、昔の記憶をたどってみるも
何も思い出せない。

母の亡くなった後孤児院に連れて行って
くれたのは、2軒隣のおばさんだ。

おばさんと言ってもその時はもうかなりの
お歳だった13年もたっているので、
まだ生きているかも疑わしかったが、
確か家を出て左側だという記憶があったので
急いで外に出てみたが2軒隣はしゃれた
雑貨屋さんになっている。

通りの反対側から見て見れば、家の両サイドは
カフェと国営のワインショップになっていた。

リリーの買った家だけが住宅としてそのまま
残っていたのだ。

なんという巡り合わせ、まるで奇跡のようだ。

きっと母様が空の上からリリーを
導いてくれたのだろう。

そう思わずにはいられない。

そう言えばあの頃も裏の畑で野菜や花を
育てていたのはリリーだった。

なぜ気が付かなかったのだろう。

きちんと家の中も裏庭も見ていなかった
のだ。

直感がここだと言っていた。

それはきっとこういう事だったのだ。

昔は屋根裏部屋は病気になるまでは乳母の
部屋だった。

そして今リリーの部屋となっている所で
母とリリーが寝起きしていたのだ。

乳母が病気になってからは下の道路に面した
明るい部屋があてがわれていた。

そこは今店にしてしまったが、リリーは少し
ずつ思い出していた。

そして、母の日記を長持ちに仕舞おうとして
違和感に気付いた。

なんとなく長持の深さが外から見るものと
中の感じと違っている。
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