コンネリシャス王国の恋物語2  亡国の王女と心優しい王子の恋
そんな風に思いながら去っていくセレスの
背中を見ていたジュシード王子は、踵を
返して国家騎士団の詰め所に向かった。

今日は王都の警邏の予定が入っている。

一日3回王都の見回りをするのだ。

二人一組で3ヶ所に分かれて警邏する。

新米のジュシード王子は先輩と組むのだが
どこを回るかは知らされていない。

リリーの店のある地域の管轄だといいなと
期待しながら詰め所での朝礼に参加した。

ジュシード王子は朝礼の後、ついにやにや
と顔が綻ぶのを止められなかった。

今日の警邏は中央通り周辺の区画と
なっていたのだ。

昨日に続いて今日もリリーと会える
かもしれない。

今度の休みは10日後なので、リリーに会える
のは10日後だと思っていたのだが、
それまでに顔を見られるかも知れない、
なんてラッキーなんだ。

そんな風に思って張り切って警邏に出掛けた。

そして、昼過ぎにやっと王都の中央通りに
差し掛かった。

リリーの花屋も見えてきた。

リリーは店先に、作った小さな花束を可愛く
色とりどりの紙でくるんで、出しているようだ。

大きなコイン一枚で買える値段にした花束は
とてもよく売れるらしい。

昨日お昼を食べながらそんな話をしていた。

そんなリリーを見ていると、荷車を引っ張って
いた馬が暴走して来た。

下手に魔法を使うと、歩いている人や買い物を
している人たちを巻き込む恐れがある。

こんな時父親のバリアーの特初魔法が使えたなら
この距離でもリリーを守ってやれるのに、
でも馬は暴走を止めない。
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