コンネリシャス王国の恋物語2  亡国の王女と心優しい王子の恋
デートの日ジュシード王子が馬で迎えに
来てくれて港まで乗馬していく事に
なっている。

ジュシード王子の前に横座りで鞍に乗ると
後ろからジュシード王子がリリーを抱く
ように手綱を持った。

「リリー、落ちないように僕にしっかり
掴まっているんだよ」

「分かったわ。でもすごく目線が高いのね
平屋の家の屋根が見えるくらいよ。
シードあまりスピード出さないでね」

「うん、わかった。さあ出発するよ」

そう言って馬は颯爽と海に向かって
かけていった。

坂になっている所では前のめりになって、
リリーは必死に鞍とジュシード王子に
しがみついていた。

ジュシード王子はリリーと密着できる
この体制がとても気に入っていた。

馬車じゃなくて乗馬にしてよかったと
つくづく思うジュシード王子だった。

今は4月に入ったばかりで春の暖かい風を
頬に感じながら降り注ぐきらきらした
お日様を体全体で受け止めて、流れる景色を
楽しみながらの乗馬は最高に気持ちがいい、
その上腕の中には可愛いリリーがいる。

最高に幸せだとジュシード王子は、
叫び出したいほどの多幸感に酔いしれた。

リリーはそこまで余裕がないが、顔を上げれば
海が見えてくると、風に潮の匂いが混じって
ワクワクしていた。

リリーを抱きかかえるジュシード王子の
たくましい腕や胸板を感じるとジュシード王子
は男性なのだと意識してしまう。

女の自分とは全く違う男性の体に戸惑う
リリーだった。

港に着くと馬を預けて王家所有の高速艇に乗った

「どこに行くの?」

「それは秘密、楽しみにしていて」

そう言うとジュシード王子はリリーの手を取って
船に乗せてくれた。

船には船長と護衛騎士が2人乗っていた。

やはり王子様なのだ。

護衛騎士が2名もいるなんてジュシード王子
の立場や地位を嫌でも思い知らされる。

「護衛の騎士様達はここで
待って居て下さったの」

何時からお待たせしていたのかと
気になったリリーだが、

「えっ、乗馬で僕らの後ろにいたよ」

全然わからなかったというかそんな余裕なんか
なかったのだけれど…
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