コンネリシャス王国の恋物語2  亡国の王女と心優しい王子の恋
ジュシード王子は皆にリリーを紹介して
くれた。

船長や護衛騎士の名前も教えてくれた。

船長はキンブル、護衛騎士はマニュアと
デイランで、マニュアの方が年上なのだが
デイランは筋骨隆々としていてザ、護衛と
言う男性だった。頼もしい。

全員乗り込むと高速艇は春の暖かい日差しの
中水を切りぐんぐんと進む、舳先で
切り裂かれた水が波となって横に広がって
いく白い泡を立てて陽の光を受けて
輝きながら流れていく水面を見ている
だけでも楽しかった。

「船に乗るのは初めて?」

とジュシード王子は聞いてきた。

生後6ケ月で何時間も乗ったらしいが、
勿論覚えてもいない。

「ええ、コンネリシャス王国に
住んでいるのに海を見るのも初めてよ。
どこまでも青いのね。
海がこんなに美しいなんて知らなかった。
シード連れて来てくれてありがとう。
海が見られて船にも乗れてとても幸せ」

「そうか、それはよかった。
これからはいろんなところに行こうな。
叔母たち家族が住むペレル王家の
ワイナリーもすごくいい処だよ。
今度はワイナリーに行こう。
夏の終わりの収穫の時期に行くと
収穫祭もあって、それは賑やかで楽しいよ」

「わあ、楽しみ。
お酒は飲んだことがないけれど、
ブドウ畑には興味があるわ」
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